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【北海道新聞】朝鮮半島出身者の遺骨「帰郷」へ


09/10 07:00、09/10 17:18 


 1945年(昭和20年)8月の終戦までに朝鮮半島から道内の炭鉱などに動員され、死亡した115人分の遺骨が今月、市民団体の手で韓国に帰る。今回の取り組みは、新たに遺族が見つかるなど大きな成果もあった。しかし、遺骨は日本国内になお1千柱以上が残されている。日韓関係の悪化で国による遺骨返還は実現しておらず、関係者からは「早ければ早いほど遺骨を家族の元へ返すことができる」と、早期の問題解決を望む声が上がっている。

 「強制連行・強制労働犠牲者を考える北海道フォーラム」(殿平善彦共同代表)を中心とする約30人が13日、遺骨を携えて苫小牧発大洗行きフェリーで出発。陸路で九州まで運んだ後、釜山を経由し、ソウルの公営墓地に送り届ける。

 115人分の遺骨は、道内4カ所の寺に保管されている。このうち6柱がある常光寺=美唄市=の前住職杉田英明さん(85)は「ずっと気掛かりだった。ようやくひと安心」と話す。

 寺の過去帳などによると、6柱は旧三菱美唄炭鉱で働き、「病気」や「落盤」で命を落とした朝鮮出身者。名前や出身地は分かっている。当時、寺の先代が葬儀を行ったが、遺骨が戦後も残された経緯は不明だ。

 これまで遺族は見つかっていなかったが、今回の「帰郷」が決まった後、韓国の放送局の取材により1柱の遺族が見つかったと、放送局から同フォーラムのメンバーに連絡が入った。遺族はフォーラムの招待で寺を訪れ、遺骨の出発を見送る予定。杉田さんは「何がご縁になるか分からない。返還は一日でも早い方がいい」と話す。

 厚生労働省によると、戦時下の労働力不足を埋めるため、朝鮮半島から道内や本州などの民間企業に動員され、死亡したとみられる人々の遺骨は、常光寺の6柱を含めて全国に1014柱ある。2004年の日韓首脳会談で韓国側が「遺骨の所在確認と返還」を要請し、日本政府も調査結果を韓国側に伝えているが、返還は見通せない状況だ。

 一方、今回返還される115柱のうち、常光寺の6柱を除く109柱は、遺骨を区別して身元を特定することができない。

 西本願寺札幌別院(札幌市中央区)に保管されている71柱は、骨が少量ずつ混ざった「合葬」の状態で骨つぼに保管されている。名前や出身地の一覧はあるが、遺骨と合致させることはできない。それでも返還を決断したのは、韓国の遺族の強い要望があったからという。

【朝日新聞】115人分の遺骨返還へ 戦時中道内で労働


2015年8月18日09時33分(朝日新聞デジタル)

■市民ら来月訪韓

 戦時中、道内で過酷な労働を強いられた朝鮮半島出身者のうち、現韓国出身者115人分の遺骨について、道内の市民らが9月、韓国に届ける旅を計画している。

 旅を主催するのは、戦中に道内で働き、死亡した労働者の遺骨調査をしている人たち。返還する遺骨は、旧陸軍の浅茅野飛行場(猿払村)や雨竜ダム(幌加内町)の工事に従事した朝鮮半島出身者のものという。

 遺骨の多くは、日本や中国、現北朝鮮出身の労働者の遺骨と混じり合った状態になっている。保管していた寺が徴用先の企業の依頼で合葬するなどしたためで、これが障害となって返還が進まなかった。最近、一部遺族から「分骨でもいいから返してほしい」と要望があったという。

 旅は9月11日に始まる。発掘に携わってきた人や遺族ら約30人が道内4カ所の寺を回って遺骨を受け取り、東京や京都などで追悼会を開いた後、山口県下関市からフェリーで韓国・釜山に渡る。同月19、20両日にはソウルで韓国側の団体と追悼行事などを開く。遺骨はソウルの追慕公園に安置されるという。

 中心メンバーで一乗寺(深川市)住職の殿平善彦氏は17日会見し、「今年は戦後70年、日韓国交正常化50年の節目。遺骨返還を通じて、東アジアの人々との和解が進めば」と話した。

http://digital.asahi.com/articles/CMTW1508180100003.html

返還される予定の現・韓国出身者の遺骨=美唄市の常光寺(朝日新聞社)


【ハンギョレ】植民地時代の強制徴用115人の遺骨を韓国に返還


2015年8月18日(ハンギョレ新聞)

「北海道に散在する遺骨奉還」民間では前例のない規模

 光復(解放)70周年を迎え、北海道地域に散在していた朝鮮半島出身者の遺骨115体が来月返還される。政府ではなく民間により100体以上の遺骨が返還されるのは初めてだ。

   韓日の市民団体が作った「強制労働犠牲者追悼・遺骨奉還委員会」は17日、北海道の道庁記者クラブで会見を開き、来月11日から太平洋戦争時期に朝鮮半島から徴用され、北海道で強制労働を強いられ亡くなった115人分の遺骨を韓国に返還すると発表した。

  今回母国に帰る遺骨は、日本の代表的な仏教宗派の浄土真宗の代表寺院である本願寺札幌別院に保管されていた遺骨のうち、韓国出身であることが確認された71体、旧浅茅野陸軍飛行場の建設で犠牲になった34体、旧三菱鉱業美唄炭鉱の犠牲者の6体、朱鞠内湖の雨龍ダム建設工事で犠牲になった4体だ。

  北海道では、一部の市民団体が、1970年代の地域郷土史を研究しているうちに、朝鮮人強制労働の歴史を知って以来、数十年間にわたり朝鮮人の犠牲者の遺骨発掘・奉還事業を進めてきた。 1997年からはチョン・ビョンホ漢陽大学文化人類学科教授チームなども参加して、これまで7回にわたって遺骨を発掘し、今までの16体を韓国に返還した。

  今回奉還される遺骨は来月11日、北海道で記念行事を開いた後、日本各地を経て、18日、釜山(プサン)に到着する予定だ。 19日にはソウル市庁前の広場で合同追悼式が開かれる。

  委員会の共同代表を務める一乗寺の殿平義彦住職は「戦後70年を契機に、北海道各地の寺に残っている身元が特定できない朝鮮半島出身遺骨を故国に返すことにした。今回の事業をきっかけに韓日間の友好が深まってほしい」と述べた。

  一方、政府の遺骨奉還事業は2010年、東京の祐天寺に保管されていた軍人・軍属の遺骨219体を返還されたことを最後に、中断されている。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr ) 韓国語原文入力:2015-08-18 20:17

http://japan.hani.co.kr/arti/international/21662.html

北海道の強制労働犠牲者遺骨発掘の歴史を開いた1997年の朱鞠内韓日大学生共同ワークショップに参加した大学生が、遺骨が安置された笹の墓標・強制労働資料館の光顯寺前で記念撮影をしている=平和の踏み石提供//ハンギョレ新聞社

北海道の浅芽野旧日本陸軍飛行場周辺のシラカバの森地層から2010年発掘された遺骨。鑑定結果、極度の栄養失調と重労働の跡が確認された=平和の踏み石提供//ハンギョレ新聞社


【共同通信】朝鮮出身者の遺骨、韓国に返還へ


2015年8月17日 23時47分(共同通信)

 日本と韓国の市民グループでつくる強制労働犠牲者追悼・遺骨奉還委員会は17日、太平洋戦争中に徴用され北海道で強制労働などにより死亡した朝鮮半島出身者115人分の遺骨を、韓国に返還すると発表した。9月にソウルで納骨する。

 北海道では朝鮮半島出身者の遺骨が1970年代から市民の手で発掘され各地の寺などに保管され、これまでに計16人分の遺骨が返還された。

 委員会共同代表の浄土真宗本願寺派一乗寺(北海道深川市)の殿平善彦住職は「戦後70年の区切りで、個人が特定できない遺骨も返すことにした。韓国の市民に協力してもらい、東アジアの人々との和解を育てたい」としている。

http://www.47news.jp/news/2015/08/post_20150817211800.html

【事務局から】記者クラブで記者会見(8/17)


8月17日(月)午後3時より道政記者クラブにおいて「遺骨奉還 70年ぶりの里帰り」についての記者会見が行われました。

主催団体の「強制労働犠牲者追悼・遺骨奉還委員会」から殿平共同代表、星野事務局長ほかが出席。遺骨奉還に至った経緯から、今回の奉還の意義について記者に説明がなされました。各社の記者からは質問が相次ぎ、この事業への関心の高さを伺わせました。各社、明日以降の紙面で報じられるものと思います。

(8/17 NPO東アジア市民ネットワーク事務局)

【事務局から】遺骨奉還パンフレット(第2版)が完成


 遺骨奉還のパンフレットの改訂版(第2版)が完成しました。

全国のご縁の方々に順次発送されています。初版パンフレットに記載されている内容から一部変更となっています。

【入手するには】

  1. こちらから ダウンロード(PDF、JPG)できます。印刷してご活用下さい。
  2. 事務局(wakaitoheiwa@gmail.com)までご連絡頂ければ、印刷されたものをお送り致します。必要部数をお知らせ下さい。(100部以上はお届けまで少々時間がかかります。パンフレットはすべて事務局負担、送料無料でお送りします)


 また、遺骨奉還にかかる支援募金をお願いしています。いただいた募金は今回の奉還にかかる各地での追悼費、ご遺族の招請費、ご遺骨運搬費などに活用されます。

 なお、遺骨奉還団にかかる団員(募集中)の旅費は自己負担とし、募金はすべて上記の目的に使われます。